
「バクマン。」のエイジと「DEATH NOTE」のLがどうしてもダブって見えるのはよしおです。
「DEATH NOTE」の大葉つぐみ・小畑健の二人による人気漫画「バクマン。」。
なぜか2015年秋になって実写化・そして映画化!!
キャスト陣も豪華で公開前から話題の作品。
あらすじは?キャストの再現性はどれぐらい?漫画とは違う点は?
そして話題になっているエンドロールとは!?
【ネタバレ有】映画「バクマン。」について書いていきます。
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1.映画「バクマン。」大まかなあらすじ。
1−1 漫画家を目指す事になった二人と亜豆との約束
授業中にサイコー(佐藤健)が亜豆(小松菜々)を書いていたノートをシュージン(神木龍之介)に見つかるところからスタート。
「オレは小説では賞を取れるほどのストーリは考えられるが絵の才能がない!オレと組んで漫画になろう!」
シュージンは必死にサイコーを誘うが勢い余って階段から二人で転落。
そこに偶然、亜豆が「大丈夫?!」と登場。
「お前が声優になるために頑張っていいとこまで行ってるのは知ってる!」
「もしオレらの漫画がアニメになったらお前に声優をお願いしたい!」
といきなり放つシュージン。
「その時は、僕と結婚してください!!」
シュージンに便乗し勢いでプロポーズするサイコー。
「はい・・・。」
と、まさかの返事!
漫画を知っていたら流れは理解出来ますが、初見の人は冒頭から勢いが早すぎてついていけない展開。
こんな流れで二人で漫画家を目指すことになります。
原作と違う点①
・原作では「18歳でアニメ化」「夢が叶うまでは会わない」の大事な条件が映画版ではカット。
原作ではこの条件もあってサイコーと亜豆の純情な恋愛関係がみれて面白いのに残念。
また「18歳」という期限が時間的にも緊迫感が生まれたのに。
原作では、サイコーは亜豆の連絡先もなかなか聞けなかったり初々しい面もありましたが、映画では普通にLINEでやり取りしちゃってます。
(ドラゴンボールのスタンプもするよ)
メールのやり取りも二人の関係性を表現する大事な描写なのに軽いように見えてしまいちょっと残念!
1−2 あっさり手塚賞入選そして漫画家デビュー!
二人は夏休みを利用し本格的に漫画に着工。
仕事場はもちろんサイコーの叔父の川口たろう(宮藤官九郎)のかつての仕事部屋。
ストーリーはシュージンが考案し絵はサイコーが書き上げる!
そして集英社へ持ち込み。
担当の服部 哲(山田孝之)に
「他の出版社へは行かない事、番号教えるから、言った事守ってもう一度持ってきて。」
二人は必死に漫画「Wアース」を仕上げ服部へ再挑戦。
「2週間で格段に上手くなってるコレなら手塚賞行ける、出してみようか!」
次の場面ではいきなり手塚賞入賞しての授賞式会場のシーンになります。(高速展開です笑)
そこで新妻エイジ(染谷将太)を始めとする福田真太(桐谷健太)・平丸一屋(新井浩文)・中井巧朗(皆川猿時)が登場!
原作と違う点②
・エイジの性格がやや違う。イヤな感じが目立つ。笑
「ストーリーはすごいけど絵は僕の方が上ですねぇ」
とエイジは原作とは違う感じに。というか終始イヤ〜な感じに。
原作では「僕は亜城木先生のファンです!」と天才ながら二人の事を敬い認めていたエイジ。
奇抜な天才キャラであるがどこか抜けているところが魅力的なのに映画では全くそのような描写は一切ありませんでした。
1−3 なんか違う『この世は金と智恵』で連載スタート!
「これは今までの売れてきた漫画のイイトコどりだな」
会議で編集長(リリーフランキー)にそう言われて「Wアース」は連載から落選。
落ち込む二人は体育館で部活の練習風景を眺める・・・
「そうだ!エイジは6歳の頃から漫画を描き続けてきた!
でもオレたちは普通に学生生活を送ってきた! エイジになくてオレたちにあるものは読者と等身大のモノが書けるってことだ!」
「エイジが【王道】ならオレたちは【邪道】で勝負すればいいんだ!」
練習風景を眺めていたシュージンは一気に閃きます。
そして渾身の力作『この世は金と智恵』が完成。
「これはアリだな。」
と編集長の軽い一言で連載決定!!(連載ってこんなに簡単に行くものなのか笑)
原作と違う点③
・原作での連載は バトルものに変わる王道ジャンルとした『疑探偵TRAP』
・原作の『この世は金と智恵』は劇画タッチでシリアスな描写だったのに、映画では高校生が主役の今時の有り触れた絵柄に。
『この世は金と智恵』がどんな漫画なのかあまり伝われないまま話は展開していきます。
この映画の主軸となる漫画なんだからもっと説明欲しかったところ。
1−4 高校生漫画家対決!話題のアクションシーン登場 !
高校生漫画家対決 『CROW』 VS 『この世は金と智恵』!
の見出しでジャンプに掲載されると
「VS と言うからには勝ち負けはハッキリとしないといけませんねえ〜」
エイジの発言でどちらがアンケートで1位を取れるか勝負をすることに!
この対決が今作のメインとなります!
漫画を書く対決=地味
となりそう〜なんですが。ココが映画としての見どころ!
シュージン・サイコーとエイジはペンを大きな棒のように振り回し対決を漫画のようなCGとアクションで表現!!
佐藤健は「るろうに剣心」を彷彿させるような迫力の見事なアクションで見応えはありました!
しかし、個人的にはアクションはあってもなくてもよかったです笑
バクマンの魅力って
漫画に対し二人が悩み苦しみ模索したり。
現実的な読者アンケート・担当のテコ入れと戦ったり。
頭脳合戦が面白いところ。
そういった試行錯誤と努力を積み重ねて成長していくのが最大の魅力!
それがアクションだけで表現されているのが非常に残念だったなあ。
1−5 サイコー倒れる!そして亜豆のよくわからない理由の別れ話。
連載で無理してたサイコー。血尿放出してそして倒れます。
そして入院。
次号は巻頭カラーの話も出ていましたが編集長に休刊を告げられます。
原作とは違う点④
・病院に亜豆がやってきてよく分からない別れ話をする。
「ネットで私の名前検索したら、亜城木夢叶(シュージンとサイコーのペンネーム)と亜豆は高校の同級生で漫画のキャラのモデルも私って噂されてるの。
私の事務所は恋愛禁止だから、もう別れよう」
同級生と漫画のキャラのモデルって事だけが世間にバレてて別れ話まで発展するのがよくわからない!笑
「オレたちの約束はどうなってしまうの?!」
サイコーの問いに対し
「私、先に行って待ってるから」
と亜豆は言い残し病院を去ります。
1−6 仲間と力を合わせ原稿を書き上げる!
原作とは違う点⑤
・サイコーは病院を脱走しボロボロの状態で漫画描き仲間達が手伝う。笑
ボロボロのサイコーを見かねた福田たちが「努力・友情・勝利!」とラッキーマンの三本柱を思わせる事を言ってなんとサイコーとシュージンのアシスタントにつきます!
原作とは違う点⑥
・エイジがまさかの方法でサイコーを励ます。
エイジも事を聞きつけ服部と現場に登場!
ボロボロの状態で書いた原稿を取り上げ
「こんなヘタクソな絵じゃダメだなあ〜こことか線が太くなってる、こうするとホラ!目が生きてきた!」
あろうことか原稿にペンを入れ絵を修正するエイジ!
「やめろぉ!
これはオレの漫画だ!オレが書く!」
ボロボロのサイコーもこれに触発され覇気を取り戻す。
「それではまた、ジャンプで会いましょう」
かすかに微笑みその場を後にするエイジ。
奇抜なエイジがサイコーを激励する為にとった行動だとは思います。
ですがエイジの嫌な感じが最後の最後まで抜けなくて気持ちよくない。
もう少しいいこと言わせてもよかったのになと思います。
2.結末とラストシーン。エンドロールは見どころ!
仲間と結託し完成させた原稿を編集長へ提出し見事巻頭カラーで掲載。
アンケートの対決の結果は『この世は金と智恵』が見事一位に!
しかしこの回で二人は力を出し尽くし順位はその後転落し続け・・・
描写は黒板に「卒業式」と書かれた教室の描写へ
「高校生だけどオレたち漫画描いてジャンプに載ってたんだよな・・・」
と連載打ち切りになった様子の二人のやり取り。
「そうだ!また書こう!オレいいストーリー思いついた!!」
と興奮したシュージンが色んなストーリーを話しサイコーが黒板に早再生でどんどん描いて行きそこからエンディングテーマ曲(サカナクションの新宝島)が流れキャスト紹介とエンドロールへ。
▪️前例のないオシャレすぎるエンドロール!
映画のもう一つの見どころは監督の凝りに凝ったエンドロールです!
これを見たいがために映画館へ足へ運ぶ人もいるとか。
キャストを漫画のコマの中に音楽に合わせ漫画風に紹介したり、 エンドロールは本棚に無造作に並べられているジャンプの歴代の名作コミックスを横スクロールで流している映像が流れます。
しかし、よく漫画のタイトルに目をやると・・・
衣装の拳(北斗の拳)・・・ 伊賀大介
るろうに装飾(るろうに剣心)・・・ 西尾 共未
キャスティング翼(キャプテン翼)・・・ おおすさわこ
名作漫画のタイトルをもじって制作スタッフの名前を作者で紹介するという素晴らしい遊びのある映像が見れます!
(「DEATH NOTE」の作者はそのまま!)
漫画も日焼けさせて色あせている感じまで出しているのがとても細かい!
そして最後は「バクマン。20巻」がさり気なく置かれている〜という粋な演出。
もしかしたら、エンドロールの演出が一番の見所だったかもしれません笑
ちなみにエンドロール後は何もありませんでした。
(エンドロールでもうお腹いっぱい!)
3.配役は逆?!キャストについての感想。
上映前から「主役二人の配役は逆では!」と話題になたバクマン。
そして他にも魅力的な豪華キャストが勢ぞろい。気になった人たちを書いていきます。
▪️納得のサイコー:佐藤健 シュージン:神木龍之介
配役は逆と言われていましたが、映画を見てみるとこのキャスティングで正解でした。
佐藤健さんは原作のサイコーよりはちょっと頼りなく子供風に見えましたが主役のオーラが出ていました。
神木龍之介さんもシュージンに性格も言動も自分とそっくりと言ってただけあり、かなりシックリきてました。
監督はそこも上手く見て文系を代表する二人の配役を決めたんだなあ、普通は逆を考えるのにスゴイ。
▪️やや野暮ったい新妻エイジ:染谷将太
配役はピッタリでした。
独特な敬語の台詞も想像通りのイントネーションで見事に演じていました。
しかし漫画ではもっと圧倒的なカリスマ性と奇抜さがあったような。
エイジの奇抜さと尖り具合が足りない気がしました。
ちょっと野暮ったい印象。
エイジは眉毛がすごく細く釣りあがっているのが特徴的なのに、眉毛は太めで物凄く違和感。
あと、漫画でもそうだけど振る舞いがLと被るんだよなあ笑
▪️個人的に一番ピッタリな福田真太役:桐谷健太
福田の暴力的だけど熱いキャラ具合が桐谷健太さんと非常にマッチング!
今作で合っていたキャスティングでは!
▪️別物と見るしかない服部哲役:山田孝之
短髪に丸い目にタラコ唇が印象的な担当者の服部ですが、山田孝之さんが演じると雰囲気がありすぎてもはや別人。
髪型もモッサリ重めで丸メガネかけたり話し方もやや気だるさがありもはや別人としてしか見れません。
(似せる気はゼロ)
4.大場つぐみはガモウひろし?オマージュが多い!
原作者の大場つぐみの正体はガモウひろしと噂は昔からありますが、映画でもやたらラッキーマンのオマージュが出てきます。
・服部のデスクの上にラッキーマンのフィギュア(一瞬だったのでもしかしたらバックマンかも)。
・川口たろうの漫画「バックマン」のキャラが誰がどう見てもラッキーマンそっくり。
・バックマンのコッミクスの描写がまんまラッキーマン。
(勝利マンが描かれていました)
・「努力・友情・勝利」のフレーズはラッキーマンの三本柱マン?
昔そういえば、川口たろうのモデルはガモウひろし!とかの噂もあったなあ。
しかし映画化でもここまでオマージュ放り込んできたら誰が大場つぐみ=ガモウひろしって思ってもいいってことですかね〜。
5.最後にバクマン。の感想と評価まとめ。
全体的に内容が気薄に感じ「漫画家を目指す軽めの友情青春コメディ」になっちゃたかなあ〜という印象。
読者アンケートで連載が決まる!の漫画家と編集部の現実主義の緊張感と駆け引きが魅力なのでそれをもっと前面に出して欲しかった。
コミックスでいうと7・8巻ぐらいの内容までやったのかなあ、それを2時間の尺にまとめているから仕方ないのかなあと思いますが。
でも、原作のことは考えずに見たらテンポもいいし笑えるし普通に楽しい青春コメディです!
漫画を描く地味なシーンもプロジェクションマッピングや360度回転のカメラワーク、音楽と派手なアクションとCGで映像としてはとても楽しかった。
それに素晴らしいキャスティングと凝ったエンドロールも楽しい見どころ!
映画「バクマン。」
原作が好きな人は別の青春コメディと見た方がきっと楽しめます!
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